ベランダにて
鑑賞用なのだろうか
赤くなりかけの苺がひとつだけぶらさがって
それを見ていたら
ふと、さくらのことを思い出して
笑みがこぼれた
苺が大好きだったから
もしさくらがいたら、
毎朝、ベランダに置いたこの鉢に走っていくだろうに
だって、あるときベランダの植木鉢にイヌビワが
実をつけたことがあった
さくらは、毎朝ベランダへ駆け出していって
小さなイヌビワの実をとり
口にくわえてはぽろっと落として
イヌビワに対峙して、ウゥ・・・とうなって唸っていたから
可愛くて可愛くて
毎日同じことが繰り返されるのに
イヌビワの季節の楽しみだった
苺の鉢がそんな愛しい記憶を呼び起こす
ひょっとしてベランダにこの鉢を置いたら、
さくらが空から戻ってくるかもしれない
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